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6月6日(水) 昨日の検査した細胞は永久保存もできるんだった。何で昨日言わなかったんだろう・・・こっそり病院に電話をし、先生を呼び出してもらい直接交渉。使い捨てで既に処分済みとの事。普通なら自分にも見せろとしゃしゃり出てしまうのに、昨日はそんな余裕はなかったのだ。

夕方、さくらを配送業者に持ち込む為急いで帰路へ。時間がない上に途中で家のカギを忘れた事に気づき、職場へ取りに戻った。散歩も思うようにできないまま、車に積んであるケージにさくらを入れようとした。車は職場で借りたバンにした。約50k走ったので、自己負担500円也。

さくらは車種は違うのに、車に乗れるので喜んで助手席に乗ろうとしている。「違うよ〜、今日はこっちだよ!」後ろに回り、嬉しそうにケージに入った。入ってから、「ここはどこ?」ってな顔をした。その後「クーン、クーン」鳴き出した。とにかく急がなきゃ。バックミラーでさくらの様子を見たら、ずっと後ろの景色を見ていた。呼ぶと不安な表情で前を見た。「これから一人で遠くに行くけど、いい子にするんだよ!」「ごはんちゃんと食べるんだよ!」「元気で帰って来るんだよ!」寂しくないように歌も歌ってあげた。「さくらの人生を見届けられるなら〜、最後まで見守ってあげたいと思うよ〜♪」ギリギリ午後7時に西濃運輸に到着。

事務所で送り状を書いた後、さくらを荷物置き場の一番手前の目立つ所に置いた。私はさくらのケージから離れなかったら、送り状の控を持ってきてくれた。輸送料1,764円を支払った。「大切に運んで下さいね」とお願いした。でも、運ぶのはドライバーなので「大切な命、大切に運んで下さいって、張り紙しようかな〜」って言ったら、全然相手にされなかった・・・見送る覚悟で来たけど、出発は午後9時だし、「ありがとうございました」と何度も言われたので、帰ったほうが良さそうだと諦めて、その場を去った。振り向くとケージ上部の窓から、じ〜っと見ているさくらと目が合い、また戻って「さくら!」と声をかけたら、担当者は飽きれたように事務所に戻ってしまった。

車に戻ったけど、気になって今度は車でトラックの間を入って、さくらが見える場所に移動して様子を見ていた。少しずつ荷物が増えてきた。ケージの隣にもダンボールを置き出した。そこは置いちゃダメ!と心の中で叫んだ。遠くからでもケージの窓から白い体が見える。まだ立っているんだ・・・私は何をしているんだろう。きりがないので帰ろう

少しの間なのに、さくらが遠くに行ってしまう事に、その時初めて寂しさを感じたのだった。


6月7日(木) 早起きのさくらがいないので7時過ぎまで寝ていた。昨夜メソメソしていたので目も腫れぼったいし、何だか仕事も行きたくない・・・

そこに三重から電話があった。鈴鹿までさくらを引き取りに来て、今受け取ったとの事だった。誤送はなかったのでまず一安心。昨日の送り状を見たら、個数1個・重量は空白・そして容積は『3才』m3と書いてあったので、ちょっと笑えた。呼び名を聞かれたけど、三重でも名前で呼んでくれるのかな?うれしい質問に「さくらです!」と答えた。漢字の桜ではなくひらがなでとは言えなかった。。。

午後9時前、無事交配が成功したと電話があった。きつい子ですね〜って言われちゃった。また明日も交配するらしい

6月8日(金)
部屋に毛も落ちてないし、洋服にもつかない、おもちゃも散らかしてない、散歩も行かなくていい、楽なはずなのに・・・つまんない。この間普段できない事しようと期待してたけど、全然夜遊びもする気もない

午後9時前、三重から交配結果の電話があり「明日送れますよ!」と言ってくれた。私から毎日電話したいと思っていたのに、逆に毎日報告してくれた。毎回さくらの元気を聞いた。「大分慣れてきましたよ」と言われた時には、安心するより先に三重の方が楽しくなってしまわないかと余計な心配もした。今頃慣れてないケージの中で夜を過ごしているんだろうな〜

明日は1分たりとも待たせず、迎えに行ってやろう!

6月9日(土) 7時到着が、9時に変更になった。自分の車で配送業者に行って待っていた。さくらが無事来れば輸送ケージなんか後からでもいいと思った。

9時になり確認したが、「まだです」とあっさり言われた。そのパンチョ伊藤のような担当者に、今どこを走っているか調べてもらった。今日は三重からの荷物はありません!えっ〜〜?伝票番号が不明のため、三重に電話して確認し、調べた結果栃木県鹿沼経由で30分遅れている事がわかった。

車中で息を潜めて30分じっと待った。9:30ジャスト鹿沼と書いてあるトラックが入った。パンチョ伊藤はドライバーに何やら聞いている。きっと「真っ白で、精悍で美しく、頭の良い、甘えるけど、とてもかわいい紀州犬は乗せていないか?」と聞いたに違いない。すぐ私の所に来て「乗ってませんね〜また調べて来ます」と行って事務所に戻った。ドキドキしながら待っていると「中継地点が違ってました。11:00到着の便に乗っているそうです」なんだよ〜〜

帰るのも遠いし近くで時間を潰し、11:00前に行って入ってくるトラックを見ていたら、また鹿沼と書いたトラックが入ってきた。事務所からパンチョ伊藤が走って行き、ドライバーに聞いてくれた。「確かに犬を乗せてます」こんなに待っている私を見て、だんだん行動がテキパキしてきたようだ。最初の冷たい印象がタッキーにも見えてきた。

そのパンチョタッキーの言葉を聞き、やっと安心する事ができた。きっと喜ぶだろうな〜向こうの方からゴロゴロと台車が運ばれてきた。さくらの入っているケージだ!私は駈け寄って、さくらを見た。さくらはちょこんと座ったまま運ばれていた。「さくら!」と声を掛けた。すると、さくらはまっすぐ前を見たままで、私を見ようともしなかった。「えっ?どうして」

ケージの前に座り、さくらに触れようとしたら「ウ〜、ウ〜」と唸った。恐る恐るもう一度手を出したら、今度は牙をむいている。さくらじゃない!初めて自分の犬が怖かった。よその家の犬のように思えて、怖くてそして悲しかった。一瞬の間に、ケージに閉じ込めた事、長時間荷台に積まれていた事、知らない人に囲まれた事、恐怖の交配をした事が、自分の体験のように、脳裏に浮かんだ。

事務所に行き、料金6,584円を支払い、発送時の料金差を問いただしたり、ケージのみを送る伝票を書いたりした。その最中も窓からさくらの様子を見たが、通り掛かりの他のドライバーにも唸っていた。さくらは別の犬になっていた。

ゆっくりさくらをケージから出して、家に連れて帰った。食欲はないが、夢中になって水を飲んた。顔と胴が極端に細くなった気がする。両足にケガをして、血がにじんでいる、それもかなり腫れている。局部も皮がむけて血が出ている。歩き方もぎごちない。そして私に距離を置いているのがよくわかった。